こんにちは、医療経営コンサルタント「ブレイブワンコンサルティング」代表の岡本です。
医療DXがどんどん新製品を出してきており、個人的に見るインスタにも大量の広告が出ています。いよいよ販売側も製品が出始め、ようやく現場にも届き始めたようですね。
あるAI製品も台数を聞くと全国で200件、この愛知県も10数件とまだまだですが、これからの導入活動次第では化けるところも出てくるかも知れませんね。まさにこれからが勝負になってきます。
医療現場ではどのように導入を決めるのか?

このぶんで行くと医療現場の導入も早そうと思いがちですが、意外とそうではないようです。あるクリニックの朝礼を見てみましょう。
院長「え~新しく発売したweb予約を入れたいと思うけど、みんなはどう思う?」
この院長は電話などで対応が大変なスタッフを見かねて提案しましたが、スタッフの意見は意外な反応でした。
スタッフ「院長、私は反対です。そもそも患者さんの多くは高齢者ですし、web予約の細かい操作や難しい説明はわかるとは思えません」
スタッフB「同感です」
院長「そ、そうか・・・まだ早いのかな・・・」
このような場面をどこかで見たことはありませんか? そうです、現場の忙しい、女性の多い職場では起こりがちな光景なのです。
基本的に(もちろん例外はありです)、決められた範囲内で患者さんのためにどうしたらいいのか?を懸命に聞いて考え、実行するのが女性です。
男性よりもより小さな対象に目を配り、きめ細かい内容でサービスをしてくれるはずです。この点が男性に比べて優れている点のひとつではないでしょうか?
しかし新しい事を導入しようとするとなると、少し話は変わってきます。女性は新しい医療機器に対して一般的に慎重ですので、どうしても入れにくくなっています。
ですので上のやりとりのような感じ(特に事務員さんに強い人がいると尚更)になってしまうことが多い。ここも開業医の弱点のひとつですね。
新しい試みをいれるには?

このような事をなくすには、一番良いのは面接の時にしっかり落とし込んでおく方法です。面接の時に明確に新しい機器を入れていきたいので、その時は宜しくね!と話しておくだけでも、かなり違います。
また定期的なミーティングで話をする、日頃の診察室などでも熱心な姿勢を見せておくことは非常に大切だと思います。この動きで新しい仕組みにつなげていきたいところですね。
しかしながらスタッフも周りの状況で意見が変わることもあるでしょう。新しい仕組みを導入するのが面倒くさいとか(これ、結構多い!)、導入も考えなくはないが何から手をつけていいかわからないとか。
例外はありますが、医療現場では基本的に良い意味で受け身ですので、こういう心理状態になってしまいます。ですので事あるごとに医院を良くしていきたい!という事を話し続ける事が本当に大切ですね。
それとクリニックは忙しいので、そういう仕組みは入れたくない!という人がトップになった時の対応も見られています。
たぶん院長先生も温厚な方が多いと思いますので、喧嘩はしたくない、穏便にいきたいという先生が多いはず。でも事あるごとに口出しをしてきて、クリニックの決めなくてはならない事が全部後回しになってしまう。
こういう人をどうするか?
私も請け負うクリニックが増えれば増えるほど、そういう方も自然と増えていきます。正直申し上げて退職願った方もみえますし、思惑外れて?いまも仕事をしている方ももちろん見えますね。
こういう方にはこの手が・・・なんていう良い手はなかなか探せないもの。とにかく冷静に何度も話をするしかないのです。
院長、リーダー、私のような人間が何回も話をする。この中でどうするのが一番良いかが出てくるのだと思います。
とにかく逃げずに、正面から向き合いましょう。
院長先生にとって第二のスタートであり、普通でいけば最後のクリニックとなるはずです。熱い想いを決して忘れず、患者さんのために一生懸命に医療を積み重ねていって頂きたい。
そんなクリニックでスタッフはどうするか?
スタッフは今の仕組みでベストを尽くしますが、その中でも無理だとかうまくいかないと思った時は、新しい仕組みがないのかも合わせて探していきましょう。
今は過去と違い、AIが飛躍的に医療DXを進めていますので、何か新しい解決策が生まれているかも知れません。決してあきらめない、患者さんの事を想い、前に進んでみませんか?
編集後記
今日はついつい日頃になれてしまい、新しい事に取り組まなくなるケースを書いてみました。先生やスタッフさん、ご参考になれば幸いです。
私は体の機能も回復し、今は山登りも始めました。と言っても地元の入門コースみたいなところですが、往復2時間をしっかり歩いています。精神的にはかなり気持ちが良く、毎週でも行きたいくらい。
ただひとつの心配は熊が出ないか、という事。ここは熊はいないらしいのですが、それでも心配で。いつもかなり大きい声で口笛を吹いたり、手を叩いたり、ひとり言を話しています。
知らない人が見たら、かなりヤバいんじゃ・・・と思いつつ、今週末もやりまっせ(笑)!
