こんにちは、ブレイブワンコンサルティング代表の岡本と申します。東海地方(三重、愛知、岐阜、静岡)を中心に、医業経営コンサルや新規開業のお手伝いをしています。宜しくお願い致します。
自分のクリニックをどうしていくか、いろいろ悩んでみえるドクターは多いのですが、実は正解らしきものは出ています。正解はわかっているのに何故出来ないのか?
問題はそれを落とし込む医療機関との間の折衝、実勢の構成をどうするかがポイント。医療DXをどう絡め、AIをどう絡めていくか? 結論は慎重に、最後は思い切っていくしかありません。
そんな話をしている中、先週にこんな記事を見ました。
「ホームページがあれば、クリニック側はあまり気にしなくていい。もちろん定期更新は大事だけど、正しく更新さえやっていればそんなに力 をかけなくてもいいよ」
ホームページ、webの大切さを身をもって体験している私ですが、もしそうであるならばどういう事をしていけば良いのか、詳しく調べてみました。
ホームページの役割

この内容は正式にはyoutubeで公開されており、投稿したのはWevery!という医療機関向けのホームページ会社代表の河村さんです。私も大変お世話になっておりますので、その方が言うならこれは勉強しないわけにはいきません。
従来のホームページの流れは以下のようになっています。
- 開業前の医師はホームーページで自分の開業を知らさねばならず、非常に重要で貴重なツールである
- 開業後も定期更新や適宜時期に応じたお知らせなど、大切な行動が多い
- 開業後数年すると既存客が一定数存在し、新規客の伸びがクリニックの伸びになる。既存客はホームーページをだんだんと見なくなる。
- 新規客にとっては相変わらずホームーページは重要である。ですから、既存の情報+新規客向けの情報などで集客する。
- このようにホームページを利用する患者さんの動きをみているので、ホームページの集客にお金をかける必要性はあまりない。
たしかに自分に置き換えても、ここに通おう!となればもう情報は必要ありませんね。診療時間の確認や新しい何かが始まる(終わる)時くらいではないでしょうか?いわばホームページから卒業していく行動をとっていくと思います。
そして新しいお客さんがホームページを見て、情報を習得しながらまた新しい客につなげていくという流れです。
こう考えるならホームページにお金をつぎ込まなくても(必要な場合もありますが)、もっと他のツールにお金を使えるという事です。たしかに自分を振り返っても、生き慣れた先にかんしては気が付けばホームページを見なくなっていますね。
もちろん都会でwebで集客するのは非常に大切だと思いますが、ホームページとのつきあい方を考えてみる良い時期かも知れません。
より効率的なツールが登場

ホームページはもう導入している医療機関様も多いかと思いますが、それ以外でいろいろ新しい仕組みも登場しています。皆さんもご存知かと思いますが、今一度振り返ってみましょう。
1.生成AI
今流行りのAIですが、すでに導入済みでしょうか? 医療事務の為のツールもありますが、主にドクターの診療に役立つものが多いです。例えば会話を聞きながら医療SOAPを交えた文章にしてくれるものや、他院に送る文章を作ってくれたりします。
また医療機器でもノモカ社のもののように、インフルエンザをAIで診断するものも出て参りました。そして今後一番発達してくるのは間違いないでしょう。
患者さんと対話することに最大限のエネルギーを注げる仕組みに、かなり近づいてきたといえるでしょう。
2.自動再診受付
これも医療DXのところで何回もお話していますので、導入しその効果に満足している先も多いかと考えます。GMOさんのweb予約に代表されるように、再診受付機を導入して自動で受付完了できる仕組みもいれ、スムーズな受付を達成できている医療機関も多いと思います。
クレジットカードの事後請求も導入すれば、非常に待ち時間の少ないクリニックを創りだすことも可能になってきました。
3.ホームページのAIチャット
自院のホームページの出来栄えはいかがでしょうか? これはAIによる「ホームページ上の疑問を解くチャット」ですが、AIチャットをつけることで、ホームページでよくわからないことをAIを通じて質問することも出来ます。
AIチャットにより理解を深め、予約や問診に移っていける仕組みも導入可能になりました。
他にもいろいろございますが、クリニックの正解がかなり見えてきた医療DXだと思います。
今後どういうDXを展開していくか?

「ホームページが大事っていうから金をかけたが、それ以外に投資しても大丈夫か?」
こんな心配もあるあるだと思いますが、かなり吹き飛んだのではないでしょうか?
冒頭にも申しましたが、医療DXに関する答えはある程度形になってきていますし、ほぼほぼ先生は患者さんとの話に向き合えるとも思います。
一番の問題は「自分の考えが正解なのだろうか?」と迷い、新しい取り組みよりも今までやってきたものにしがみつくことではないでしょうか?
何度も申し上げていますが、まだ機器のつながりは未熟かも知れませんが、ほぼ正解になってきているんです。怖がらずに思い切って飛び込めば、必ず成果は現れます。
そう信じて、前に進みましょう。これが医療DX元年に生きる私たちの答えなのだと信じています。
そして本当の目的は医療DXではなく、そのDXをどう使っていくのが正解か?
どう患者さんと向き合っていくことがクリニックの使命なのか?
こういう事をしっかりと胸に刻み付けることです。今医療に関してはあまり明るい話は出てきませんが、より効率的な医療を実現することで「本当の意味で良い医療」にたどり着けると思います。
明るい未来に向けて、頑張っていきましょう。
編集後記
「保険収入は絶対にあがらない!」
このような悲観的な話を何十年と聞いて育ってきた私ですが、本当にそうだろかと最近思うようになりました。
今までのように日本だけの政治の中でまかり通る時代ではなく、ネットの普及や旅行の伸びなどで日本人も多くの方が知ってしまいました。世界は日本とは違い、もっと医療に関する知識や情報が大きな意味を持っているのです。
おそらくですが、ゆくゆくは世界基準の近い形での医療に到達する、そう思います。
ですのでクリニック側も旧態依然とした体質を改め、新しいクリニックに変わらねばならない。その時に向かってのDXだと思うのが、一番自然ではないでしょうか。
未来はきっと、いえ必ず明るい。そう信じてベストを尽くしましょう。ではまた次号で!