医療DX

今、医院経営に一番必要なもの

こんにちは、ブレイブワンコンサルティング代表の岡本と申します。当社は東海地区を主なエリアとして、東京や大阪の情報を伝えつつ医療をどうすれば一般の方に最適な答えを届けられるかを真剣に検討しています。

専門職がメインの読み物になりますが、一般の方にも内容を理解頂けるように努めております。宜しくお願い致します。

今はどの医療機関も自院の状況に応じてDX化・仕組み化に努力してみえると思いますが、果たしてそれだけで良いのか?という事を何度もお話しております。

はたして患者さんは医療DXを求めているのでしょうか? 今日はそのあたりを再度詳しくお話出来ればと思います。

なぜ根本的に振り返る必要があるのか?

「医療DX化もやっと達成したので8割は達成。これからはみんなと力を合わせて売上増を狙っていこう!」

おそらく今の医師ほとんどが感じる、この気持ちではないでしょうか?

確かにこの医師が言われるように、医療DXを果たせば道の80%は達成したような気になります。また予約から精算に至るまで、システム化をすることは大変だったと思いますし、やったからには元を取りたい気持ちもよくわかります。

しかしながら、医師と患者さんが求めるものを全部埋められるのでしょうか? ここが本質的なことをもう一度振り返る”ポイント”だと感じます。

例えば患者さん側から、クリニックを見てみましょう。

患者さんは多くの医療機関の中で自院を選んでくださったわけです。おそらく頭の中にも、こういう風に説明して、そうしたらこう医師は返答し診断が出るという風にある程度流れを想像していると思います。

そんな期待と不安が入り混じった感覚で来院するわけですが、実際はどうでしょうか?

医師は問診をひと通り終えて、診断をするために体の各所を検査していきます。全て終えたところで、患者さんに診断内容を告げる段階に入りますが、問題なのは患者さんの予想と違う場合です。

「あれ、自分の思っていた診断とは違ったな」

「いや、それはちょっと違う気がする・・・」

こんな想いを抱き始め医師に反論したり、治療に納得できないまま治療を受けない場合もあると思います。この医院がどんなに良い仕組みを持っていたとしても、患者さんには伝わらないのではないでしょうか?

そうなんです、最も求められているのは「正しい診断」なのです。もちろんweb予約やweb問診や、自動精算機、事後クレジット決済などの仕組みも大切で、マスコミでも言われていることですね。

でも医療機関にとって一番大切なことは何度考えても「正しい診断」であり、それに基づく「正しい治療」でなければなりません。その後に予約や他の仕組みが効いてくるのです。

いくら仕組みが万全で、スタッフの愛想や対応が万全であっても、医師との信頼関係は絶対必要だと考えます。

この部分を間違えない事が非常に重要と言えますし、開業医として根本的に大事なところでもあります。

スタッフの満足のいく対応

医師との正しい信頼関係が最も重要と申し上げましたが、もうひとつ欠かせない事があります。それが「スタッフの対応」。

私もGoogle口コミは商売がら良く見ますが、

「先生はしっかり診察してくれますが、あの事務員がねえ・・・」

「先生はいい人なんだけど、スタッフは全員ひどいなあ・・・」

こういう口コミを何回となく見たことがあります。まさか自分のコンサルしたところじゃ・・・と心配になりますが(笑)、改善出来ないんだろうなと思いながら拝見しています。こういうスタッフ(場合によっては医師)の行いによって医院のイメージも地に落ちてしまうんですね。

スタッフは受付から最後まで担当しますので場合によっては医師よりもずっと長く接する場合もあり、本当に注意が必要です。しかも実際に仕事をしている当の本人たちは意外と気がついていない。

ですのでスタッフの接遇に関しても、定期的にかつ効果的に接遇や対応などの研修は入れておかなくてはならないのです。

研修に関してですが、まずは入職後の初期研修は大切です。自院の決まり事やその他ルールから始まり、各ポジションでやるべき事や注意事項、掃除や諸々スタッフの職務をしっかり学んで下さい。

自分の個性があるという反論はわかりますが、ある程度以上のレベルを持ってという部分だけは絶対に譲れないところです。

そして一定期間の初期研修が終わったら、今度は日常の仕事を通じて自己の仕事の精度を高めていきましょう。1日1日の仕事をきっちりして精査していくことが、大きな目標に自分を高めるコツにもなります。

その後も研修は終わりません。定期的に研修を続けて、時には外部の講師の力も借りながら継続的に接遇の力を高め続けるべきです。接遇力の向上には終わりという文字はありませんから。

当然ながら先生も参加したり報告を受けながら、正しい診療を提供できるレベルになることは当然といえば当然のことです。皆で一生懸命に挑んで頂くことが大切です。

まとめ

クリニックにとって2つの大切な事を、今日はお話してきました。いかがだったでしょうか?

ひとつだけ追記しますが、先生もスタッフもこうは思って欲しくないのです。

「は~面倒だな・・・。患者には頭が上がらないのかあ・・・」

こう思う人もいるかも知れませんが、それは正解ではないと思いますし、そう思ってはやって欲しくないのです。

たしかに患者さんに頭を下げるイメージですが、先生は「正しい診断」「正しい治療」について患者さんにわかるように伝える。ここには頭を下げまくってとか、そんなことはひと言も書いておりません。

基本的には先生と患者さんは平等でありますし、病気を見るという場面であってもそれは変わりません。ただ状態の悪い患者さんには優しく接する、わからないことは自分の話し方が悪いので注意するということだけです。

ですので変に誇りを持ったり、逆にペコペコするのは間違いという事はわかって頂けると思います。自分の仕事を忠実に実行し、困っている人の役に立つという事を日々実践していって欲しいと思います。

先生、スタッフさん、頑張って下さい! ではまた次回お会いしましょう。


編集後記

梅雨入りもそろそろなんで、家で出来ることを探さないといけないですね。

私、一時前にやった病気(脳出血)の影響か、あれほど好きだった本を読む量が激減してしまいました。まさに本の虫!とも言えるほどの量を読んでいましたが、病気が治ってからも読む気がしなかったほど変わってしまいましたね。

自分の中では驚きでしたが、最近少しずづ読めるようになってきたので、月に2~3冊をゆっくり読むようにしています。前は自己啓発系がほとんどでしたが、

少し読むジャンルも変わってきたな~と感じていますので、また新しい私に出会えることを楽しみにしています。


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