医療DX

誰のための医療DXですか?

こんにちは、ブレイブワンコンサルティングの岡本です。東海地区を主なエリアとして、医業継承や新規開業を中心に、既存先の経営数値アップなど日々の小さな努力をひとつずつ形に変えていっています。先生も正しい方向に力を伸ばせるよう、継続して勉強していけると良いと思います。

さて、医療DXなどのニューズがメールなどにはたくさん流れていますが、先生の医院でもなにがしかの医療DXを進めているかと思います。でもそういう一生懸命なDrほどハマってしまう、誰もが陥る穴があいています。

本日は陥りやすいポイントを考えてみましょう。

医療DX導入の大方のパターン

都心部の新規開業の場合は除き、地方部との機器導入のずれなどもありますので、医療DXは完全にOKという先はまだまだ少ないのでは?と思います。何よりもまず新規開業という大目的がありますので、それをゴールまでに達成する必要があります。

「本当はweb受付はこうしたかったが、気が付いたら○○〇は諦めていた・・・」

こんな声を、開業後の先生からたくさん聞きました。

本来の意味でいけば新規開業への想いは壮大であり、こんな事やあんな事もしてあげたい!はずが、忙しすぎて気がつけば普通?に終わっていたというのが現実なのかも知れません。

web予約、web問診に始まり、再診自動受付やキャッシュレスまでの対応も出来ればしたいところです。しかしどうしても予算の大きいところや、電子カルテなどのエネルギーがたくさんいる部分に時間をとられてしまいます。言い方を変えれば、これが開業でしょうか。

もちろん中心となる卸などが、きちんと新規開業に必要な医療機器メーカーとジョイントしますので問題はありません。

どの先生も様々な想いをもちながらも、時間のない開業準備はこのようなパターンが多いのが実情です。

やりがちな ” 失敗とは?”

さあどうにか医療機器も導入、スタッフのトレーニングも終わって、いよいよ新規開業日を待つだけまで来ました。

「さあ何とか準備は出来たから、あとは患者さんを迎えるだけ!」

無事に初日を迎えましたが、結構意見が多かったのが「web予約」。どこから入るのか、どうするのかなど質問が多く、便利なはずのものが足を引っ張ることになってしまいました。また明日からが心配だが、そのうち慣れるだろう・・・。

嫌な新規開業1日目でしたね。あくまで仮定ですのであまり気にしてもらわなくていいんですが、実は実際に起こったケースなんです。

当初からあまり注意してこなかったweb予約ですが、患者さんにとってはクリニックとの最初の接触点です。意外に大事なのですが、クリニック側の想いとは少し違っていました。

このやりとりは半年間も続き、相談を受けた時に早速改善したポイントでもあります。今もゼロではありませんが、かなり使いやすくなったと言われています。

ほんの一例ですが、こういう点が「提供する側と、提供される側との違い」なのです。こういう点をしっかり見ていかないと、5年先には差が出来てきます。そういうものだと思います。

「診療を受けるのと違うから、まあいいでしょう!」

患者さんの身になれば同じとは言いませんが、気を使う点であるのは間違いありません。

どこの業界でも同じですが、「こういうところも良くしていく」という気持ちを忘れないことの大切さを知っておくことですね。

常に”患者さん、ありき”を忘れないこと

このように、ただ開業すれば良いわけでなく、しっかり細部まで患者さんの想いを反映させなくては本当の意味で新規開業とは言えません。

覚えておいて欲しいのは、「業者は自分の案件導入を無事にしたい」という事なんです。御幣はありますが、患者さんは満足していなくても自社のサービスを導入し、使ってもらうことが目的。患者さんの為に何とかする!ではないとことです。

ですので業者と上手くやりながらも、常に ”患者さんは、どう考えているのか?”に重きをおいて行動する事こそがクリニックの使命であることを忘れないようにして欲しい。

しっかりスケジュールは守りつつ、その分よく考えて動きましょう。あなたならきっと出来ます!

それでは、また次号でお会いしましょう。

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