マネジメント方法

来る「週休3日制」の時代を考える

ブレイブワンコンサルティングは、三重県、愛知県、岐阜県、静岡県を活動拠点にする医療コンサルティング会社です。

元医薬品卸出身で各地区に幅広く深い人脈を持っていますので、新規開業のお手伝い、既存先の経営改善に対して様々な視点で改善策を提供します。
またマーケティングによるクリニック経営を考えていきますので、患者さんの満足度を最高値に高める提案を致します。
新規開業を考えている先生、経営が今ひとつ上手くいっていない先生、効果的なHPを作りたい先生、是非ご相談下さい。

さあ、今日も医療マーケティングブログを始めましょう。

本日のテーマは、

「週休3日制度から、医療のワークライフバランスを考える」

エコノミックアニマルとまで言われた我々日本人も、今や仕事よりも自分や家族の生活を優先する時代になりました。当ブログをお読みであろう先生方はおそらく30代~40代くらいの比較的若い層だと思いますので、当たり前の感覚でしょうね。

週休3日制の現状

今日本の各企業も週休3日制について、検討を始めています。日立製作所、ユニクロ、日本IBMなどすでに導入している企業もあり、今後徐々に導入する企業も増えていくでしょう。

海外の状況を見てみると、日本よりも進んでいるようです。欧米は仕事を「成果」で図る傾向が強く、週の始めにその週の業務内容を文書で予め決めるところもあります。仕事のゴールが明確ですので、完了したら早く帰ったり休日を増やすことも出来る。

日本は成果主義と言うものの、実は「労働時間」で判断される傾向が強く、成果が出たと言ってすぐに帰るというわけにはいきません。また周りとの関係にかなり気をつかいますので、自分だけが早く帰ったり休んだりはなかなか難しい社会です。

ですので週休3日制を選択する際にも、周囲の状況を鑑みて決めざる得ないのが正直なところです。

また賃金に影響する場合をどうするか。日本は時間的な観念が強いので、総労働時間が減れば当然賃金も減るという考え方が多いのではないでしょうか?

本来仕事は成果を大事にすべきですが、いかにも日本的な発想ですね。この考え方が大半を占めると普及にはストップがかかりそうです。

しかしお金よりも時間を大切にする今の世代を中心に、今後は日本でも進んでいくと考えられています。

             

医療機関の週休3日制

さあそれでは、私たちの医療の世界はどうでしょう?

病気には休みがなく他業種に比べても休日や労働時間が長くなっている傾向ですが、業態によって違いはあります。

まずは病院ですが、病院は急性期から慢性期までカテゴリーが分かれます。カテゴリーのよって事情は違いますが、総じて人員はそう多くない。全員が多く休むには人員を増やすか、患者さんを抑えるか仕事を効率化しないといけません。どれもそう簡単にはいきませんので、どうしても労働環境は悪くなります。

勤務医の働き方については、一時残業未払いの件でニュースになりましたので各病院もダークサイド改善に努めているとは思います。しかしまだまだ労働環境は悪いですね。救急対応をしなくてはならない立場ですし、当直やオンコールなど労働環境は厳しめです。

医師の採用などをしていると、医師の意識が変わっている事を実感します。今の若い世代の先生方は昔とは違い、家族や自分の時間を優先する傾向が強いですね。もはや勤務医はそういうもんだ!という昭和的な考えは通用しないのです。

勤務医の働き方に対する奥様からの圧力もあるでしょうし、お子さんとの時間などプライベートを重視したいお気持ちもわかります。そうなると労働環境の厳しい病院ではなく、独立や雇われ院長というコースを考えざる得ない。

分院長のリクルート業務をしていても、週休3日を希望する医師は増えています。病院の機能や立ち位置にもよりますが、急性期病院での週休3日制は悲観的ですね。

それでは開業医はどうでしょうか?自分がオーナーである開業医ならば、その気になれば可能です。但し開業後10年経過した余裕のある医師か、複数医のいるクリニックしか実際は難しいかなと思います。

このように医療の世界では週休3日制を取り入れるのはハードルが高いですが、やり方によっては可能ですし、それが分院長やスタッフを引き寄せる良い材料になります。

業界に先駆けて週休3日制を導入を検討してはいかがでしょう?

まとめ

最後までお読み頂き、有難うございました。

「医療と週休3日制」というテーマはなかなか難しいですね。医療には休日はないと言われる通り、誰かがやらなくてはならない仕事です。かと言って医師の人生はどうでもいいのか?という事ではなく、仕組自体を変えていかないと実現できない課題です。


◇編集後記

週休3日制という言葉は働く側には大変魅力的で甘美な響きですが(笑)、医療の世界で完全に実現させるのはかなり難しそうですね。

ただし社会が変化し人々の考え方も変わってきます。テクノロジーは劇的に向上しますので、医療の仕組みにどう組み込んでいけるかがポイントですね。


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