マネジメント方法

その質問の仕方、間違っています!業績が飛躍的に向上する「問いかけの方法」

ブレイブワンコンサルティングは、三重県、愛知県、岐阜県、静岡県を活動拠点にする医療コンサルティング会社です。

マーケティングによるクリニック経営を考えていきますので、患者さんの満足度を最高値に高める提案を致します。
新規開業を考えている先生、経営が今ひとつ上手くいっていない先生、効果的なHPを作りたい先生、是非ご相談下さい。

さあ、今日も医療マーケティングブログを始めましょう。

本日のテーマは「成果を生む質問力について」です。

よくある上司と部下の関係

いつも時代も上司と部下、院長とスタッフとの間には距離があるもの。

「何回も指示したのに・・・」

「何回教えても、ダメだね・・・」

こう不平を言う上司、経営者は多いと思います。自分はちゃんとしているのに、部下がそれに応えない。もっともらしく聞こえますが、本当にそうでしょうか? 

上司と部下の意識ギャップはなかなか解消出来ないもの。なるべくなくすことが業務上望ましいのですが、なかなか縮まらずにヤキモキしたり、悩む上司の方も多いですね。

「うちの課長、何かと進捗状況を聞いてくるけど、どう?って聞かれても何か話していいのか・・・」

「聞くポイントがずれてるっていうか、もう少しうまく聞けないものかな?」

これは部下側の言い分です。明らかにかみ合っていませんね。コミュニケーションが取れていると思っていても、部下はそうは考えていません。これではクリニック運営も上手くいきませんね。

また上司から部下に話しかけないと、なかなか上手くコミュニケーションはとれないという話をよく聞きます。
仕事を円滑に進める上で欠かせない部分ですが、ここが効果的でないとムダな会話に終わりかねません。どのようにしたら部下と密接なコミュニケーションがとれるか、考えていきましょう。

コミュニケーションを円滑にする為に、まず上司のすべき事

「部下とのコミュニケーションは得意だし、しっかりとれているよ!」

こう豪語する上司や経営者は意外と?多いですが、全くの独りよがりというケースが多いです。今風に言えば、イタい上司ですね。部下と良好な関係を築く秘訣を探っていきましょう。

どうすれば、関係がよくなるのか?

たくさん理由や課題はあると思いますが、まずは上司の方の意識を変えることが大事です。もちろん双方の責任なんですが、社会人経験の豊富な上司がまず歩みよりたいものです。

大前提として持って頂きたいのが、部下も一人の独立した人間であり、自分にとっては大切な存在であるという意識です。黙って従っていればいいんだとか、頭ごなしに命令するような方法では信頼関係は絶対に作れません。ここは肝に銘じて接しないと、すぐに悟られます。

その上でしっかりした関係を作るには、適切なコミュニケーションが取れているかどうかです。

コミュニケーションの取り方は様々ななタイプがいますのでひと言では申せませんが、あまり踏み込み過ぎは敬遠されますので、適度な距離を保ちつつ関係構築していかなければならないと思います。

部下との会話の成否を決めるポイント、それは「質問」」です。自分からどんどんコミュニケーションを取ってくれる部下は大変楽ですが、大部分はそうではないと思います。上司が思う以上に心的距離はありますので、それをカバーするには質問の仕方が大変重要です。

悪い質問をしていませんか?

ここから今日の本題になりますが、ただ単に質問するのではなく、時・人に合った問いかけをすることが大切です。例を見ていきましょう。

上司「今回の対応はまずかった。もう少し注意深くお客様のニーズを吸い上げないと」

部下「お客様についての理解が浅かったからですかね…」

上司「お客様の理解をもっと深めるにはどうしたらいいと思う?」

部下「う~ん、もっと時間をかけて頑張るしかないですかね…」

上司「…………」

ありがちな話合いではないでしょうか? 商談の失敗を糧にしていくには、あまりに質問がザックリで、不的確ですね。質問が曖昧でザックリだと、出てくる答えもそうなってしまうことは覚えておかねばなりません。もっと具体的な問いかけ、もっと深堀した問いかけがあれば、答えも具体的になってくるもです。これが質問の力ですから。

5W1Hを使う手法があり、先述の部下とのやりとりも「どう思う?」でとどめるのでなく、たとえば、When:このままいくとどうなる?」「Where:どこを変える?」「Who:この中の誰に伝える?」「Why:相手が本当に聞きたい上位の問いは?」「What:何ではなくてそれ?」「How:手でさわれそうなくらい具体的か?」など、さまざまな思考を促す問いかけができるはずです。

部下を育てチームを導いていくための直接的なカギは、何と言ってもマネジャーの発する“問いかけ(言葉の投げかけ)”にあるのです。あなたは部下が答えにくい質問を重ねていませんか?

悪いパターンとして、

①上司の問いが、「質問」ではなく、「尋問」や「詰問」になっている

②上司の問いが、答えにくい(考えにくい)「質問」になっている

これらに共通する、典型的な問いが「Why(なぜ? どうして?)」でしょう。ここで大切なことは、「正しい使いどころ」「正しい問いの順番」です。粒の大きい課題のまま、漠然として抽象的な問題のまま、原因究明しようと、いきなり「なぜ? どうして?」を問いかけても、聞かれているほうは、それを「詰問」ととらえずとも、何を答えれば(考えれば)よいのか窮してしまう、あるいは、精神論的で曖昧な答えに逃げざるを得なくなってしまうのです。

こうしたマネジメント・スタイルの積み重ねは、長期的にはメンバーの自主性や自律性を削いでしまい、上司の気に入るような、独創性のない“正解探し”にばかり走ってしまう言動を駆り立てることになります。

的確な質問が、部下の仕事を変える

問題解決の場面では、“原因探し”の前に“場所探し”、つまり、「Why:“なぜ”悪いのか?」という“原因追求”の前に、「Where?:“どこ”が悪いのか?」という“場所探索”から入るというのがポイントです。

 たとえば、「なぜミスが起こったのか?」の原因をいきなり問う前に、「ミスの発生場所はどこか(どこで起こることが多いのか)、ミスが起こった作業プロセスの箇所はどこか?」を探して絞り込む。また、「どうして売り上げが未達なのか?」を漠然と考える前に、「売り上げのどこ(どの部分)が特に落ちているのか?」。

つまり問題の所在(患部)を、さまざまな切り口によって、できるだけ特定することを先に行う、というスタンスが大切です。

 Whyは、そういう状態になった理由を探すことですが、前段のWhereで「ミス」や「売り上げ」自体を分解して、できるだけ“患部”を絞り込むのです。「なぜなぜクエスチョン」でなく「どこ・なぜクエスト」で、部下の思考を深めて問題解決を促していきます。

まとめ

現代はまさにマネージャー苦難の時代。しかしやり方を工夫することで、状況を変える事は容易です。

前項のように漠然とした問いではなく、5W1Hを使ってより答えやすい問い、考えやすい問いへと、マネジャーがうまく変換して投げかけてあげることが非常に大切です。

 「あれもこれも教えなくちゃいけない。忙しいのに!」

 「言われたらやるけど、自分から考えて行動してくれない」

 「パワハラ扱いされそうで、厳しく言えない…」

こんな上司のボヤき、よく聞いてきました、確かに日本のマネジャーの大半は、自分の仕事も多く抱えるプレイングマネジャー。ただでさえ自分自身も忙しい状況の中、組織全体の仕事時間を減らしながら、業績を上げるという非常に困難なミッションを成し遂げなくてはなりません。

 さらに昨今の状況を考えると、物理的に離れたリモート環境でやらざるを得ないという状況も今後ますます増えてくるでしょう。まさにマネジャー苦難の時代。いかに従来のマネジメントスタイルを脱却し、より効果的、効率的な育成マネジメントにシフトできるかが重要になってきています。

難し局面となり頭を抱える事も増えますが、やり方によっては他に大きく差をつけることも可能な時代です。一般ビジネスの話をしましたが、クリニックも全く同じで、結局はスタッフとの適切なコミュニケーションに尽きます。

先生方、意識をマルッと変える事は必要です。

最後までお読み頂き、有難うございました。


◇編集後記

クリニックのスタッフは女性ばかりですので、さらにハードルは高くなりますね。男性と女性は脳の構造が全く違うと言いますが、まさにその通り。世の男性諸氏、女性にはくれぐれもご用心下さい(笑)。


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