先生方におかれましては、通常に診療に加えてコロナ感染対策など大変お忙しい状況だと思います。なかなか良いニュースはありませんが、第7波も数字的にはどうやらピークアウトしたようです。
しかし季節は冬に向かい、今年のインフルエンザの流行が危惧されており、第8波と合わせてダブル流行の危険性もぬぐえません。
今回はこの冬も課題になる「発熱外来」にどう対応しているか、そして今後どうしていけばよいのかを検討してみたいと思います。
現在の取り組み状況
地域、科目、院長の考えなどで発熱外来対策は千差万別ですが、大きくふたつに分かれると思います。
1.クリニック設計を考える時点ですでに想定済みで、発熱外来用の動線が予め準備されているケース
2.コロナ禍前に建築、対策は特に講じておらず、主に外(車の中、プレハブなど)で診察するケース
(1)のクリニックは、設備面もしっかりしており、患者さんのアメニティ、スタッフの安全性などもある程度は確保されていると思います。しかし(2)のケースですと、天候にも影響されてアメニティという観点からが劣ります。
また先生の移動距離、車の特定、移動等々スタッフさんの負担も決して軽くはないかも知れません。
先生のクリニックもどちらかに当てはまると想像致しますが、様々な問題点を抱えながらも何とかやっているという現状ではないでしょうか?
患者さんはどうして欲しいか?
このような仕組みの話になると、どうしても中の都合優先になり、大切なことをわすれがちです。
そうですね、患者さんの意向や気持ちですね。ここを忘れてしまうと、クリニックの都合第一になりマーケティングの本質から外れてしまいます。その結果は容易に想像出来ると思います。
患者さんは、
1.どのように対策をしているクリニックなのか?
2.その対策を見て、自分はどう感じるか?
このようなことを、先生方が考えている以上にシビアに判断します。改善策をマーケティングの原則に則って考えてみましょう。
まず一番に考えること、それは「自分だけは感染したくない!」というシンプルな欲求です。対策を講じていないのは言語道断ですが、曖昧な対策で甘んじているクリニックも同様で、事前に情報収集してよそへ移る人もいるでしょう。
通常の診察をこなしつつ、冬場に増大する発熱患者さんをどう対処していくか?
現時点で最低限考えておきたい事は、
1.駐車場に入った時点から、患者さん同士を極力接触させないこと
車中診察もそういう意味では同じですが、業務効率を考えると難しい面があります。人員にもよりますが、やはり院内か、それに近い場所に呼び込む方が効率はいいかと考えます。こう言うと患者さん優先は?と言わるかもしれm千hが。自分の車
2.なるべく待たせずにスムーズに検査や診察などをする為に、しっかり事前準備のルールや動線を練っておく
この2点をまずは攻略しておきましょう。
スタッフはどうして欲しいのか?
患者さんを最優先する考え方と同列にあるのが、スタッフさんへの配慮です。
医療機関で働く方ですので知識や情報も多く、ある程度は覚悟しておられるのではと推測します。とはいえ、経営の観点からも感染は極力防止すべきですし、その思いやりは絶対に不可欠であると思います。
逆に言えば、最善の手立てを講じてくれているクリニックであることが、患者さんとスタッフに喜んで頂けることにつながります。
感染防止対策、院内の仕組み作りと共に大事なことは、スタッフの体調やマインド面への配慮とフォロー。これは発熱対策に限らず、クリニック運営そのものにも不可欠ですので、お忘れなく。
インフルエンザシーズンの対策
先生方には釈迦に説法、すでにご存知のことですが、今年はオーストラリアなど南半球ですでにインフルエンザが流行しました。
ここ数年日本でも全くと言っていいほど流行していなかったわけですが、今年はそろそろかもしれません。免疫力の低下、マスク非装着など状況は変わってきていますので、ダブル流行を一応は想定しておいた方が良いですね。
そう言いながら出来ることは限られていますが、ワクチン接種、体調管理の啓蒙を続けていくしかないです。
是非ご用心下さい。
まとめ
本日は「冬場の発熱外来対策」というテーマで、主に患者さんとスタッフにフォーカスして考えてみました。いかがだったでしょうか?
従来プラスアルファの業務をこなさなくてはならないわけで、本当に大変な状況だと思います。しかし医療従事者であるからこそ、健康管理という非常に重要なテーマに役立てるのです。そう思えば、頑張る気持ちも湧いてくるのではと考えます。
大変だ、嫌だと言っていても状況は何も変わりません。先生に出来ることを最大限行って頂きたいと切に思います。
それでは、また来週お会いできるのを楽しみにしております。