こんにちは、三重県で医業経営コンサルタントに携わっている「ブレイブワンコンサルティング」代表の岡本です。東海4県をベースに、オンラインなどで日本全国の先生方ともつながっております。宜しくお願い致します。
新規開業を検討している先生、すでに土地も決まって建築も始まった先生もみえるでしょう。今は情報も多く、業者さんに依頼すれば開業までは誰でもたどり着けます。
一部を除き、大半の業者さんは開業までが仕事という方が多いので、開業後どう運営していくかは先生方が自分で考えて行っていかなくてはならないのです。
開業後に後悔するポイント1 使いにくい!
これは主に設備面で、設計上は問題ないと思っていても、いざ出来上がると、
「あれ、こんなに狭かったかな?」
「患者さんの動線が重なって混乱している・・・」
このような事が必ず起こります。もちろん初めての設計図、初めての建築(自宅くらいはあるかも)ですので、仕方ないと言えばそうなんですが、どうしよう・・・となりますよね。
平面的な設計図や写真ではなかなかイメージが湧きにくいもの。出来れば自分の頭の中で立体感を持ってイメージしたり、実際に採寸しながら設計を考えていくことが得策です。いかに実際に近づける事が出来るかです。
また実際開業しているクリニックに見学に行くのも非常に有効。忙しいと言わずに、どんどん見学を頼む熱意も大事です。
開業後に後悔するポイント2 流れない!
これはトイレや流しの話ではなく、前項でも申し上げました設計面のミスで院内の患者さんやスタッフさんの流れが悪くなるケースです。
実際どのように患者さんを誘導しつつ診療するか?この点をよく考えておかないと、非常に効率の悪い診療体制に甘んじる事になります。
例えば受付とトイレへ行く動線が重なって、混雑時に停滞してしまうという問題。もはや変更出来ない状況であれば、その中でどうまわしていくかを考えなければなりません。
クリニック完成後、実際にシミュレーションを繰り返して、滞るところがないかを確認しましょう。
開業後に後悔するポイント3 動かない!
万全に体制で開業日を迎えたつもりが、予想に反してスタッフさんの動きが悪い、患者さん対応が悪い、気がつかないなどの問題も出てきます。
「しっかり接遇の研修も受けさせたのに・・・」
先生もお気持ちはわかりますが、出来ていないという現象は事実です。厳しい言い方ですが、腹に落ちてなかったと言わざるを得ません。もちろんスタッフさんの経験不足という事もあるかも知れませんが、それを含めても読みは甘かったというべきでしょう。
クリニックに初めて務めるスタッフもいるはずですから、接遇研修も良いのですが、それよりも実際に起こり得る場面を想定してトレーニングを重ねる方がより効果的ですね。
何回も申し上げていますが、先生だけでがクリニックの運営は出来ません。教育に関する投資はいくらしてもし足りないと言えます。スタッフの理解と共感を得ながら、教育に注力していきましょう。
開業後に後悔するポイント4 はやらない!
内覧会にあれだけ来てくれたのに、実際に開業すると思ったように患者さんが集まらない。いきなり厳しい現実にぶつかる事も多いもの。焦っても仕方ありませんが、どうしようもなく不安になるのも人間ですね。
私たち医業経営コンサルタントは、開業前の準備(集客のための広報活動全て)を充分に行うようご指導しておりますが、先生によってはそんな宣伝のようなことをしなくても患者は来るよ!と自信(過信?)を持っている先生も少なからずいらっしゃいます。
こういう場合は事前プロモーションをおざなりに行ったり、熱が入っていないケースが多くなります。行動が不十分ですので、結果も当然満足のいかないものになってしまいます。
ロケットスタートがきれれば申し分ないですが、そんなに焦る必要のないのも事実。正しいプロモーションをしっかり行って、適切な診療と患者対応をしていれば、時間差があっても必ず患者さんには伝わります。
そのためにも、くれぐれも事前準備を甘くみない事だと思います。
まとめ
本日は「新規開業時に必ずやる失敗」をテーマにお話致しました。他にも失敗例はたくさんありますが、比較的頻度の高い項目を選んだつもりです。
確かに万全の準備をしたとしても、それでも想定外は起こります。現実はそういうものですので、極力起こる確率を低くする手立てが大切です。
コンサルタントなどの指導をしっかり理解し、自分で良く考えて事前準備をしっかり行いましょう。
編集後記
開業は1年半~2年ほどの長いスパンを要します。この期間中ずっと高いモチベーションを保てる先生ばかりではなく、時には開業を止めたい!と後悔する先生方もみえます。
多額の借入金を抱えれば、誰でも不安になりますし、逃げだしたくなる事もあるでしょう。こういう時に、しっかり一緒に伴走してくれるコンサルタントの存在は大きいと先生方に言われます。嬉しい限りです。
どんなコンサルを選ぶにせよ、自分事としてかかわってくれる、経験豊富なコンサルタントに出会えると良いですね。