開業医の問題点 事例:スタッフ問題

学習する二人

スタッフの大切さは「スタッフマネジメント」のページにてお話致しました。
そしてその大切なスタッフを活かすも殺すも、「教育」にかかっています。

クリニックの現状

人こそ、企業の財産
教育こそ、最上の投資


この事に関しては、誰も異論はないでしょう。人材育成こそが企業の成長の源ですから。
各企業も試行錯誤しながらも、人材育成に取り組んでいます。

それでは医療界、特にクリニックはどうでしょうか?
人材育成と言っても実施するのは誰でしょう?企業なら人事部、外部研修に行ったり講師を招いたりします。また人も多いので、現場でのOJTも実施出来ると思います。

しかし先生一人のクリニックではそうはいきません。内部で勉強会を開くにも、医薬品メーカーのMRにお願いするか、あとは院長がレクチャーするしかありません。
スタッフを外部研修に行かせるクリニックは少数派ではないでしょうか?
そもそも院長自体が必要性を感じていないクリニックが多いので、当然の結果だと思います。

このように、クリニックでのスタッフ教育はほぼ実施出来ていないのが現状なのです。

教育の重要性

そもそも、クリニックには教育は必要ないのでしょうか?
医療は常に進歩しています。病院ではないから最新の知識なんて不要とか断じて言えません。
現状維持で良い訳も決してないので、常にアップデートしていく必要があります。

医療のみならず、患者さん対応、接遇など勉強することはたくさんあります。
場合によっては、患者さん心理を理解してクリニック運営に役立てるような勉強も必要かも知れません。

前述致しましたが、スタッフはクリニックにとって大変重要な人材です。
その大切なスタッフの成長を望まずして、何のためのクリニックでしょうか。
何のための院長でしょうか?
(厳しいことを申しげますが、ご理解を頂きたいと思います)

ですからどんなに忙しくても、スタッフのために教育を実施しなくてはなりません。

他クリニックの実例紹介

まともなスタッフ教育を実施していないクリニックが多い中、高い志をもってスタッフ教育を継続実施しているクリニックをご紹介しましょう。

糖尿病専門のクリニック。1日患者数は300人平均の非常に忙しい先です。
外来の数に比例して、スタッフも総勢30名にも及ぶ大所帯です。

院長は診療以外にも介護保険の審査、医師会の役員もしており多忙を極めていますが、スタッフへの熱い、温かい情熱は忙しさに負けません。
高邁な理念を掲げ、スタッフ一人一人の教育プログラムを立案し、スケジュールを立てて推進しているのです。

院内の勉強会も当然ですが、外部講師を招いたり、外部研修に一緒に行って勉強し、常にスキルアップ、キャリアアップに努めています。
世の中にはこんな先生もいるのです。

今から出来ること

この記事を読んで頂き、遅まきながら今から始めよう!と思って頂いた先生、有難うございます。
でも何から始めたらいいのかわからない・・・

そうですね、
1.まずはスタッフの顔や能力、課題などを想い描きましょう。
2.そのうえで、各スタッフごとの教育プランを立ててみましょう。
  面倒ですが、何事にも計画は大事です。
3.そして、スタッフさんそれぞれと面談してみましょう。考えた計画を共有するといいですね。
4.スタッフの誰かを教育担当として協力を仰ぐのは如何でしょうか。
5.院内勉強会の実施、たまには外部の研修も刺激になって良いと思います。

スタッフと一緒に勉強するつもりで、楽しく勉強すると良いです。そしてスタッフの成長を共に喜びましょう!
教育の道のりは長いですが、きっと良いクリニックになると思いますよ。

まとめ

「そんなこと出来るかな・・・」
今までやったことのない事は誰もが不安になりますし、自信も生まれないものです。

でもスタッフを大切に想う気持ちがあれば、必ず出来ます。
またスタッフの成長は、クリニックの成長に直結するのです。この投資は100%以上のリターンを得られる投資です。是非、今日この瞬間から実行してください。