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「クレーム対策はある程度やっているから大丈夫!」、信じていいんですか?

こんにちは、ブレイブワンコンサルティング代表の岡本と申します。東海地方を中心に先生、スタッフの方と医療DXに絡む問題やクリニックがもっと良くなる行動を考えています。宜しくお願い致します。

クリニックを良くする方法は、まずはクレーム対策ですよね。何十回と行ってきたドクターですから、もう充分理解されていると思います。

ところが同じようなクレームや小言が入ってしまうのは何故でしょうか?

何故解決出来たはずなのに、何回もクレームを受けてしまうのでしょうか? これはかなりのクリニックに当てはまりますが、その理由を探っていきましょう。

なぜ何十回も、同じクレームが入ってしまうのでしょうか?

最近はこのクレーム解決に対する相談がかなり増えており、Google口コミなんていうのは最たるものですね。

たしかにユーザーにとっては良い制度なのかも知れませんが、店側、とくに医療機関にとってはかなり気をつけないといけないものになってきました。

医療機関の口コミを見てみると、

「診察の待ち時間が多すぎる」

「愛想が悪い」

「先生がパソコンばかりに集中し、私なんかほっかたらしで・・・」

などのクレームがクリニックでは多いと思いますが、医療機関側はどのような対策をしているのでしょうか?

普通のクリニックの対応はクレームを読み、出来る範囲で改善するというものだと思います。良く言えば若干改善し、悪く言えば芯からは直す気はないというものです。

このような始まりから会議が始まると表面的な会議で終わってしまい、何がこの問題の根っこにあるのかが誰にもわからない。もしくはわかっていても、先生が怖くて誰も言えないんていう事も時々あります。

ですから芯から直っていない(直す気がない?)ので、また違う場面で発生してしまう。

もちろん一部の先生や若い先生の間では対策も進んでおり、Google口コミ対策業者さんも暗躍?しています。

私も前にいったクリニックさんでは、口コミが5点と非常に高い点数が付いており驚きました。興味を持って診療を受けて、また看護師さんや事務員さんにも話を聞きました。

「こんな良い評価がつくなんて・・・一体どんな方法で行っているんですか?」

そうですね・・・と少し微妙な間があったり、あまり具体的な話が出てこなかったのを今でもよく覚えています。

おそらく有意義な会議などにも取り組んでおられるとは思いましたが、業者さんの活躍もあるのかも知れません。それだけこの問題は難しいものだと思います。

何にせよ、クレーム解決の課題は「絶対直す気で取り組まないと、絶対に直せない!」ということです。なんとなくだったり、出来る範囲でと言っているうちは絶対に解決は出来ないのです。

これは会議を進める院長やスタッフのリーダーさんは、よく覚えていてほしいと思います。

なぜ解決しないのだろうか?

そもそもですが、クレーム解決の場面はどのような感じで行われているのでしょうか?

院長が主なスタッフを呼び、「またこんなクレームが入っていた。待ち時間の問題は難しいとは思うが、一度話合ってもらえるかな?ま、診察を回すことが重要だから、ある程度で仕方ないと思うけど」

他には、院長がひとりで返信を書くというクリニックもあるでしょう。これはこれで可哀そう?な気がしますが・・・

大概のクリニックはこんな感じか、これによく似た会議が多いような気がします。しかしこれではせっかくの話し合いも、残念ながら実のある結論は出てこない気がしますね。

会議では皆が意見を言う事も大切ですが、よく理解して頂かないといけない事があります

それは、

  • 絶対に解決する!という姿勢を崩さない。特に院長先生やリーダーの方はしっかり覚えておいて欲しい。
  • クレームの本質を吸い上げる事が非常に重要。ここが甘いと答えも甘くなってしまう
  • 答えらしきものが出ても、それが正しいかを何度も何度も確かめること
  • 検討も大事だが、実行はそれ以上に重要です。しっかり実行に結びつくように、具体的に案を出して煮詰めていきましょう。
  • この内容をまた確認して、どこが出来なかったか、どうすれば良いかなどを再検討することを忘れずに。

何度も申し上げますが、クレーム処理はチャンスなんです。だって日頃思っていても伝わってこない気持ちがわかり、何を解決すればいいのかが具体的に示されているのですから。やらない手は絶対にありません。

だから嫌だとは思いますが、ここはやった!と思って院長・スタッフと真剣に話し合いましょう。一回で結論は出ないと思いますので、何回もやる覚悟で臨みましょう。

ただし患者さんとの関係上締め切りはあるので、それも意識してしっかりとやることです。

クリニックを素晴らしい場所にするために!

考えてみればスタッフ全員がなんらかの仕事を持ち、余裕のある方はいない状態だと思うので本当に厳しい役目だと思います。

そして誰だってイヤですよね、嫌な事言われただけでなく、それを何とかしようと取り組むなんて。私もしたくない(笑)。

でもこれは非常に大切なことで、お互い顔のみえない関係から、患者にとっても普段言われない事を言える貴重な場でもあります。

どうか逃げずに立ち向かっていきましょう。

そしてクレーム解決を重ねるたびに、正しい解決策を用いていればクリニックは確実に良くなっていきます。これこそがクリニック改善のコツでもあるので、是非諦めずに行ってほしいと思います。

クリニックを活かすも殺すも、まさにスタッフに、いえあなたにかかっていると言っても過言ではないのですから。


<編集後記>

「考え抜く」

私は営業職時代から「何故こうなっているのか?」とか、「どうしてこんな意見が通るのか?」といった、他の人があまり考えないような細かい発想をするのが得意でした。

悪い面も大いにあるのですが、反面細かい想いを持って対応が出来るという良い面もありました。特に悪い面と良い面がわかってからは、私の長所として得意先の問題解決にも大いに役立ちました。

「考え抜く」という考えは私のセールスポイントであり、大きな飛躍につながるフォースでもあったのです。スタッフの方も素晴らしい考えをもっていますので、是非とことん考え抜いて答えに挑戦して欲しいと願います。

必ず、思いもしなかった答えがすぐそこにありますよ。


ブレイブワンコンサルティング

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