分院長の実態

診察する医師

サラリーマンは気楽な稼業・・・?

不安な医師

新規開業や継承も大変そうだし、どこかの病院やクリニックにサラリーマンとして雇われて働くのも手かな・・・?

結論から申し上げれば、タイトル通り”分院長”は比較的気楽な稼業だと思います(そう思っていない先生、ご勘弁下さい)。理由は
経営、マネジメントなど開業医の最もややこしいことから解放され、診察に集中出来るからです。経営者で上司である理事長には気をつかう事もあるでしょうが、それは一般サラリーマンも同様ですから。

勤務医の過酷な現状や都会での開業医の厳しい現状を考えると、分院長は選択肢のひとつだと思います。企業のサラリーマンは気楽な稼業ではなくなりましたが、医師であれば需要が多いのでまだまだ売り手市場ですからね。

また将来的に開業を考えているのなら、良い修行の場にもなります。経営方針や理念立案、理事長のマネジメント方法、スタッフマネジメント方法など将来必ず取り組まなければいけないことに対しての学びを得ることが出来ます。貴重な学びの機会をお金をもらって出来る、こんな有難いことはないと思います。

分院長の需要

先ほども申しましたが需要は結構あります、というか超売り手市場ではないでしょうか? もちろん地域や科目によって、かなり差があるのも事実で、耳鼻咽喉科医などは取り合いになっているエリアも多いようです。また地方では慢性的な人手不足ですので、選ばなければ就職口はあると思って良いでしょう。

今は都会住まいの先生も、地方で自然に囲まれてのんびり勤務するのも悪くないでしょう。収入も変わらず(上がるケースが多い)、環境を変えて気分一新新たなスタートがきれます。但しご家族(特に奥様)がどう考えるか。ここがポイントかも知れません。

先生が現在都市部に住んでみえて、いきなりへんぴな田舎で勤務とはいかないはずです。奥様が反対されるはずですし、子供さんの教育問題も絡んできます。説得出来なければ、遠距離通勤か単身か・・・勤務医をやめる意味はなくなる可能性もありますね。このあたりは価値観や金銭面で変わってくるでしょう。

職務内容

これは想像通りだと思いますが、”経営や人事などのマネジメントなしの、診療のみ”という感じだと思います(勤務先によって違いはあります)。開業医のお悩みのワンツーと言われる「経営、人事」の職務を免除されることは、かなり精神的に楽だと思います。もちろんインセンティブ制など歩合制のような契約もありますが、それでもある程度の基本給は約束されていますのでプレッシャーは全く違います。

また病院勤務医よりも患者さんにより近くなり、少しのんびりと診察が出来る環境です。もっと患者さんに向き合いたいと考えている先生はには、良い選択肢になるのではないでしょうか?

将来的に開業を考えていて、開業の仕事ぶりなどを実体験できるのも大きなメリットになります。たとえ1年間という短い期間であっても、その気になって仕事をしたり、院長業務を観察すればある程度は理解できると思います。

まとめ

先生の性格や価値観によって違いますが、ひとつの選択肢であることに間違いはありません。ご自身に合った働き方を模索していく時代でもありますね。
次のページでは、分院長のメリットやデメリットに触れていきます。