病院勤務医の現状
医師の大半は医師国家試験に合格後、希望の病院でトレーニングを受けます。使命感に燃え、一刻も早くスキルを身に着けて患者さんの役に立ちたい方など、それぞれの志を胸に現場に着任します。
しかし現場は想像以上に忙しく、午前中は外来、午後からは手術や回診、月に何回も当直にあたり疲弊していきます。さらにオンコールも・・・
奥様と会話も減り、育児・教育は任せっきり。
たまの休日も病院からの呼び出しで、出勤。
私は医師ではありませんが、24時間体制の病院への医薬品供給を仕事としていましたので、状況は十二分に理解できるつもりです。
休日、夜間など1日に何度も納品に行ったことはあります。薬剤管理の悪い病院もあるものの、それだけ多様な患者さんに対応している証でもあります。
このような日常が続き、疲弊していきます。最初の志もだんだんと薄れ一体自分は何をしているのか、仕事に疑問を感じだすのです。
開業へ傾く気持ち
最近でこそ、残業代未払い問題などで騒がれたのが発端で「医師の労働条件改善」に国が動きだしましたが、ブラック企業勤務と変わらない、これが開業前の勤務医の実態ではないでしょうか?
あまりに忙しく、余裕のない生活に嫌気がさすでしょう。
どれだけ働いても、収入は増えません。
また奥様からも不在がちな状況を非難され、大切な子供たちとの時間も充分に取ることも出来ません。
40歳前後、今何とかしないとずっとこのままではないのか?
焦る気持ちも手伝い、開業を意識し始めます。
最後に
世間から見れば医師は社会的地位と年収共に高く、羨ましい仕事ではありますが、実際は超ブラックな働き方ですね。
優秀な勤務医が病院に残ってもらわないと医療は崩壊しますが、その為に自己犠牲をするわけにもいきません。
勤務医の先生の働く環境が良くなることを祈るしかありません。