新規開業 開業資金の調達法

預金通帳

クリニック新規開業の資金

ビジネスを始めるにあたって、まず必要な要素は資金、お金です。開業する地域(都会か地方か)、スタイル(戸建てかテナントか)、実現したい医療(導入機器、人材など)によって大きく変わりますが、一定額の開業資金が必要なのはご理解頂けると思います。

今と昔と一番大きく変わっているのは、建築に関する費用です。長引くコロナ感染の影響であらゆる資材(下がっているものもありますが)が高騰しています。土地やテナント料は下がったというケースもありますが、こと建築に関する費用はかなり上がっているのが現実です。当然開業費用も連動して高くなりますので、余裕のある資金計画を練っておかなくてはなりません。

おそらくですが、開業前にご自身で想像していたよりもかなり多めになると覚悟した方が良いでしょう。一時的にお金が出ていきますので、人間は過少評価しようとします。開業には開業時だけではなく、開業してしばらくの運転資金も用意しておかなくてはなりません。開業医という安定した仕事ですので融資は大丈夫だと思いますが、自己資金もしっかり準備しておかなくてはなりません。

予めある程度も試算は出来ますので、いくらくらいかかるか心配な時はご相談下さい。

勤務医時代からの準備の必要性

開業資金については、開業しようと考えている地域や形態、科目で様々です。都会のビルテナントですと坪数によりますが1億前後~+賃料、地方の整形外科で3~4憶かかるケースもあります。収支バランスが取れていないと危険なことになりますので、よく吟味しましょう。

また医療と名がつくと何かと高くつきます。ちょっとした診察室の脱衣かごが、ニトリで買う倍以上した・・・など。他にも土地やテナント料なども医療機関と聞くと、少しくらい高くふっかけても平気だろうと感覚になるようです。医療機器も高額ですし、諸々お金が非常にかかるのが実情ですね。

ずっと勤務医という選択ももちろん有りですが、人間関係や健康面での不安から、どこかで開業という選択が多くなると思います。その日の為にも、勤務医時代から開業資金は貯蓄するべきです。
勤務医の給料水準は一般に比べればかなり高いので、その気になればかなりの貯蓄が出来そうですが、意外と貯蓄出来ていないと相談を受けます。ご夫婦共に医者なのに、一般人と変わらぬくらいしか貯蓄がないという先生もみえました。そうなると開業は厳しいので開業予定時期から逆算して、しっかり節約し目標を持って資金を準備しましょう。

開業資金の調達方法~手持ち資金、融資

借り入れは少ないに越したことはありませんので、手持ち資金が多いとスタートがしやすくなります。
金銭的には余裕を持って臨めますが、先ほども申しましたように何かと金がかかりますし、建物や医療機器などついついランクを上げてしまいがちです。業者にいい食い物にされないよう、注意は必要です。請求書を見てビックリしないよう、きっちり管理して下さい。

最近は奥様方のご両親に資金を用立ててもらうケースもよくあります。大変助かるとは思いますが、いろいろ肩身の狭い想いや気まずくなってしまう場合もありますので、出来れば自力で開業にこぎつけて欲しいものです。そもそもご自身の目標に向けて貯蓄が出来ないという時点で、経営者としてはちょっと心配ですから。

開業資金不足の場合、銀行からの融資が必要になります。借りる相手は通常は銀行になりますが、今は貸す相手を探している状態ですので借りること自体は問題ありません。事業計画書を作り、先生の想いや算段などを銀行側にお伝えください。当然ですが借金には利子がつきますので、出来ればいろいろな銀行さんと交渉をして下さい。銀行とは開業後も付き合いますので、良い銀行さんを選択して欲しいと思います。

利子云々を考えれば親御さんとかが良いと思いますが、肉親と言えどもいろいろですので、変にこじれたりしないよう良く考えて決めて下さい。

まとめ

開業資金も非常に大切なところです。幸い開業医ですと、銀行も貸したがっている=とりっぱぐれがないということですから、余程でなければ返済出来ると思います。ただ早い段階で準備を始めるにこしたことはありませんので、若い先生は早めの準備をなさって頂ければと考えます。

当社では先生と銀行とをおつなぎ致しますので、お気軽にご相談下さい。