勤務医から見た開業医のイメージ
病院に比べたら、はるかにラクって感じ。
週休2日だから、趣味のゴルフの腕も上がりそう!
確かに、超忙しい病院の勤務医の先生から見たら、楽に見えるでしょう。
外来だけに集中できるし、週休2日制ですし、昼休みも数時間とれますしね。
しかし、隣の芝生は何とかで良く見えるものです。
本当にそうなのか、実態を少しみて行きましょう。
開業医の実態
楽にみえる?開業医の実態をご紹介致しましょう。
地方都市の住宅エリアで開業する、開業2年目の循環器専門医 武田先生(仮称)の
ケースです。
・朝 8:00 診察は9時からですが、院長自ら一番出勤。
駐車場のチェーンを開けて、院内の照明やエアコンのスイッチオン。ホコリが
目立つから掃除機でもかけておくか・・・
スタッフが出社するまで、郵便物の整理、つり銭の準備、カルテのチェックなども
行います。
・朝 8:45 朝礼です。昨日ネットで見つけたイイ話をしたけど、みんな上の空。
顔、死んでるなあ・・・
・朝8:50 正面入り口、開錠。高齢の方は朝が早いので、10人ほど待って見えました。
9:00から診察開始です。
・昼 12:30 午前の診察が終了。今日は新患が多っかたなあ、疲れた・・・
・MR、MSとの面会 今日は3人。情報収集の為に面会しているが、時間のわりに
あまり有益な話もなかった・・・。
・昼 14:00 昼食もそそくさと済ませ、介護関係の意見書などの作成。
つり銭も残り少ないから、銀行に行かないと。午後診察は15:30から、
急がないと。昼寝もしたかったのに・・・
・午後15:30 午後診のスタート。笑顔でしっかり話を聞かないと!
・午後16:20 医療機器のトラブル。機器メーカーの担当者に連絡を入れる。
・午後17:00 患者さんと事務員とのトラブル。面倒な患者で時々トラブる。
診察を止めて、患者に丁寧に説明してようやく納得してくれた(疲)。
・午後19:10 ようやく午後診の終了。でも会計の釣銭があわずに残業。
いまから残った書類の整理をしないといけないのに・・・
・20:30 帰宅。妻が待ってましたとばかりに子供の話。疲れてるのになあ・・・
いかがだったでしょうか? 記事なんでオーバーにデフォルメしてあるんじゃないの?
いえいえ、書き足りないくらいかも知れませんよ。
優雅に見える開業医ですが、意外と(失礼)忙しいのです。
これは日常業務ですが、これに加えて突発的なアクシデントも発生します。
患者さんからのクレーム、往診依頼、電子カルテや医療機器の不調、予約システムのダウン、そしてスタッフ間のもめ事等々、非常にストレスのかかる毎日をおくることになります。
自分で選んだ道とはいえ、早く開業医を止めたい!という声をよくお聞きします。
まとめ
病院勤務医とはまた違った内容の忙しさですね。
ある程度診療に集中できた勤務医と違い、クリニック運営・患者対応・スタッフマネジメント・銀行関係・税務関係・医師会・介護保険など多岐に渡るのが開業医です。
全てこういうケースばかりではなく、出勤時間はギリギリ、患者対応はベテラン看護師任せ、雑務や銀行系は奥様にと楽な開業医も実際はみえます。
楽をするには、それなりのヒューマンパワーがいるという訳です。